FEATURE無知の知
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親知らずって結局抜いた方がいいの? 奥歯の違和感から、そもそも何なのか調べてみた

上の奥歯の奥の違和感から、親知らずとは何かを調べました。必ず抜くわけではない理由と、抜く場合・残す場合に歯科で確認したいことを整理します。

CONTENTSこの記事の目次6項目

最近、上の奥歯のさらに奥に違和感があり、「これが親知らずなのかな?」と思いました。名前は知っていても、どんな歯なのか、見つかったら抜くものなのかは分かりません。そこで調べてみると、親知らずは必ず抜くわけではなく、その歯や周囲の状態を歯科で確認して判断するものだと分かりました。

まだ、今回の違和感が親知らずによるものと診断されたわけではありません。この記事では自分の歯の結論を出すのではなく、歯科で相談するときに知っておきたいことを整理します。

親知らずは、一番奥にある「第三大臼歯」

親知らずは、第三大臼歯、または智歯(ちし)と呼ばれる永久歯です。大臼歯は奥歯のことで、その中でも最も奥の位置にある歯が親知らずです。

20歳前後に生えてくることがありますが、時期や生え方には個人差があります。もともとない場合や、歯ぐき・骨の中に埋まっていて口の中からは見えない場合もあります。「見えないから存在しない」とも限らないのですね。

親知らずの位置を説明する模式図。歯の形・大きさ・間隔は簡略化しています。すべての歯がある例で、本数や生え方には個人差があります。Appli Park作成。

参考:日本口腔外科学会「『親知らず』について」「歯および歯周疾患」、日本歯科医師会「お口のなんでも相談『親知らず』」(2026年9月17日確認)。

なぜ「親知らず=抜くもの」というイメージがある?

一番奥の歯は、歯ブラシが届きにくい位置にあります。さらに、斜めに生えていたり、歯ぐきから一部だけ出ていたりすると、汚れが残りやすくなります。

その結果、親知らずや手前の歯がむし歯になったり、周囲の歯ぐきに炎症が起きたりすることがあります。親知らずの周囲の炎症は「智歯周囲炎」と呼ばれます。親知らず自身だけでなく、隣の歯への影響も確認するのはこのためです。

抜歯の話をよく聞く背景には、こうしたトラブルがあります。ただ、名前が親知らずであることと、抜歯が必要なことは同じではありません。

参考:日本口腔外科学会「歯および歯周疾患」(2026年9月17日確認)。

抜くか残すかは、生え方だけでは決まらない

炎症を繰り返している、むし歯がある、手前の歯に悪い影響があるといった場合には、抜歯を検討することがあります。一方、日本口腔外科学会は、正常に生えて機能している親知らずなどは、必ずしも抜く必要がないと説明しています。

「痛くなければ大丈夫」「斜めなら必ず抜く」とは一概にいえません。見えている部分だけでなく、歯や周囲の組織の状態、かみ合わせ、清掃のしやすさなどを診察で確認する必要があります。

また、抜歯の検討では、必要に応じてエックス線検査などで歯の根や周囲との位置関係を確認します。札幌医科大学の説明では、下の親知らずと神経の通る管との近さを調べ、状況に応じてCTを用いることが紹介されています。全員に同じ検査が必要という意味ではありません。

参考:日本口腔外科学会「『親知らず』について」、札幌医科大学医学部口腔外科学講座「親知らず」(2026年9月17日確認)。

抜く場合にも、確認しておきたいことがある

抜歯後には痛みや腫れが出ることがあります。また、下の親知らずでは、歯の根と神経との位置関係によって、唇などのしびれのリスクが問題になることがあります。これは「親知らずを抜くと必ず起こる」という意味ではなく、個々の状態に合わせた説明を受けたい点です。

上の歯と下の歯では、周囲にある構造も異なります。上の奥歯が気になる今回の自分の状況に、下の親知らずの説明をそのまま当てはめないようにしたいと思いました。

調べてすぐ「抜こう」「残そう」と決めるより、残した場合と抜いた場合の両方について説明を受ける。これが、今回知っておきたかったことの一つです。

参考:札幌医科大学医学部口腔外科学講座「親知らず」、愛知学院大学歯学部附属病院「難抜歯外来」(2026年9月17日確認)。

歯科では、こんなことを聞いてみたい

  • 今回の違和感は、親知らずによるものですか。それ以外の原因は考えられますか。
  • 親知らずや手前の歯、周囲の歯ぐきは、どんな状態ですか。
  • 判断のために、画像検査などで確認することはありますか。
  • 残す場合は、どんな手入れや経過の確認が必要ですか。
  • 抜歯を勧める場合、その理由と、自分の歯で注意するリスクは何ですか。
  • 抜く時期や、その後の生活への影響は、どう考えればよいですか。

これは自分で抜歯の要否を判定するためのチェックリストではなく、説明を理解するための質問メモです。違和感があること自体を伝え、歯科で原因を確認したいと思います。

日本歯科医師会も、親知らずについてはかかりつけの歯科医院への相談を案内しています。痛みや腫れなどの症状がある場合も、記事だけで原因を決めつけないようにしましょう。

名前を知っているだけでは、自分の歯のことは分からない

「親知らず」という名前は知っていても、抜いた方がいいのかは分かっていませんでした。調べてみると、生えているかどうか、周囲に影響があるか、抜く場合に何を確認するかは、それぞれ別の話でした。

今回の違和感の正体は、まだ分かりません。それでも、ただ「抜いた方がいいですか」と聞くところから、「どんな状態で、何を確認して判断するのですか」と聞くための知識は少し増えました。名前を知ることと、自分の状態を知ることは違う。今回の「無知の知」は、そこにありました。

情報確認日:2026年9月17日。一般的な知識を整理した記事で、個別の診断や治療方針を示すものではありません。

出典・参考資料日本歯科医師会 公式サイト日本歯科医師会|参照資料:お口のなんでも相談「親知らず」(2026年9月17日確認)。リンクは同会の方針に従いトップページへ移動します。jda.or.jp